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孟子里山情報
孟子不動谷だより
サ ク ラ サ ク(平成21年3月19日)
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。
今日所用があり午前中大阪に行っていたので、午後1
時30分から孟子を訪れました。
今日は近畿地方で、観測史上初という3月期に気温が
摂氏25度まで上がるというちょっと異常な暖かい日で
す。
ヤマザクラが咲き出しました。
3月11日に芽吹きが観察され、蕾が出ていたので、こ
の温かさで開花するのは「想定内」なのですが・・・
2004年 3月26日
2005年 3月31日
2006年 3月25日
2007年 3月20日
2008年 3月29日
2009年 3月19日
孟子でも「観測史上最速」の開花記録。
昨年より10日早い開花となりました。
森さんの畑のハクモクレンが満開です。
水田には、ムラサキサギゴケとスズメノテッポウが咲き
出しました。
スズメノテッポウは、根元から摘んで、花柄を抜くと、そ
のあとに丸い小さな穴ができます。
そこに思いっきり息を吹き込むと、「ピィ~」と懐かしい
音がします。
ありもとも子どものころ、春の田んぼでよくそうやって、
遊んだものでした。
上空からも「懐かしい声」が降ってきます。
「土喰うて 虫喰うて 渋~い!!」
待ちに待った、ツバメの渡来です。
2002年 3月23日
2003年 3月30日
2004年 3月19日
2005年 3月26日
2006年 4月 1日
2007年 3月28日
2008年 3月29日
2009年 3月19日
過去8年間の孟子のツバメ初見日を並べると、ほぼ標準
通りの渡来と言えるでしょう。
犬飼池に魚を捕りに来ているアオサギの嘴がうっすらピ
ンク色に染まっています。
池面に翡翠色の線を引くように、カワセミのつがいが飛び
去ります。
いつもは「ヒョー ヒョー」と叫ぶように囀るアオゲラが、今
日は珍しく、ドラミングしています。
モズの夫婦が、仲睦まじく、求愛給餌をしています。
エナガもせっせと、巣材を運搬しています。
暖かい日差しの下、水路道を歩きます。
冬眠から覚めた、キチョウたちがそこここで飛び交ってい
ます。
黄色いチョウに混じって、白いチョウが1頭、弱々しく飛び
かっています。
スジグロシロチョウです。
春を告げるシロチョウの代表格としてモンシロチョウが有
名ですが、孟子で早春に飛んでいる白いハネのチョウは、
まずスジグロシロチョウです。
モンシロチョウは畑作文化とともに中国大陸から渡来した
種と言われ、「外来種」として扱われることもあるようです。
孟子でもカラミダイコンやアブラナ等、畑作野菜を多く植
栽するようになったので、結構速くからモンシロチョウが飛
び出すようになりましたが、やはり最初に飛びだすのは、
スジグロシロチョウの春型です。
2004年 3月26日
2005年 3月31日
2006年 3月25日
2007年 3月 4日
2008年 3月15日
2009年 3月19日
冬の間を越冬蛹の状態で過ごし、春の温かさに誘われて
羽化するのですが、2007年に異様に早かったのを除い
て「彼岸の入り(春分)」を境に飛びだすようです。
ツチイナゴの♂も、元気よく活動を開始しています。
成虫越冬するバッタの仲間で、早春にいきなりトノサマバ
ッタのような大きなバッタが目についたら、たぶんこのバッ
タと考えて間違いないです。
雑木林の中から、ニホンアマガエルとシュレーゲルアオガ
エルの声が、響いています。
ニホンアカガエルが産卵を終え、カスミサンショウウオの産
卵もひと段落ということで、そろそろ「稲作」とともに生殖活
動を開始するカエルたちが、活躍を始めるころです。
ビロードツリアブが飛び出しました。
とても地味ですが早春の里山の「象徴」と言える昆虫です。
ビロード状のフカフカの毛が密生した、「ヌイグルミ」のよう
な、かわいいアブの仲間ですが、その生態に目を向けると
「ギョッ」とします。
このアブは成虫で越冬しますが、早春になると活動を開始
します。
2004年 3月26日
2005年 3月19日
2006年 3月25日
2007年 3月14日
2008年 3月22日
2009年 3月19日
過去6年間の孟子での本種の初見記録を見ても、このか
わいいアブも「春分」を契機に活動を開始するようです。
活動を開始したアブは、ちょうど同時期、花の最盛期を迎
えているタチツボスミレ類やホタルカズラ、アブラナ等の花
の中に、ホヴァリングをしながら細長い口吻を差し込んで
蜜を吸います。
花の蜜で栄養を蓄えたあと足早に交尾を済ませ、その後
水田のヘリやトンボ池のヘリの土の中に産卵するのです。
孵化した幼虫はその後、ヒメハナバチ類の巣に入り、巣の
中の幼虫を貪り喰いながら成長するという「エイリアン」の
ような生活を送るのですが、土中から孵化した幼虫が、ど
んな経路でハチの巣の中に入るのかが「謎」です。
なんとか解き明かしてみようと思うのですが、こんな小さな
昆虫のこと・・・
飼育でもしない限り、解き明かせそうもなさそうです。
アシブトハナアブも活動を開始しています。
このハナアブも、ビロードツリアブとほぼ同時期に、冬眠か
ら覚めて活動を開始します。
このアブの幼虫は長い尾を持つ独特の蛆虫で、昔「貯め置
きトイレ」の中で黙々と、人糞を分解する偉大なる「分解者」
でした。
クロタニガワカゲロウも活動を開始しています。
荒糸川の上流の流れの早い水域で幼虫が生息するヒラタ
カゲロウ類です。
2004年 4月 1日
2005年 3月31日
2006年 3月28日
2007年 3月30日
2008年 3月22日
2009年 3月19日
この渓流性の水生昆虫も、最近徐々に羽化開始が早くな
っているようです。
きみひろ池のカスミサンショウウオの卵塊が、増えています。
結局12個まで「コイル」が増えました。
そろそろ産卵も「打ち止め」のようです。
シデコブシの花が満開です。
那賀寺の庫裏のそばに植栽されているこの樹の果実は、秋
にはヤマガラたちの胃袋を満たすのですが、ピンク色がか
ったフリフリの花びらを、暖かい季節風になびかせています。
孟子不動谷に、ヒサカキのにおいが充満しています。
ヒサカキは和歌山では「びしゃこ」と呼び、サカキを神棚に供
えるように、仏様に供える風習があります。
この樹も、照葉樹林の下層を形成する低木の一種なのです
が、ちょうどこのころ、一斉に花を咲かせ、一気に満開にな
ります。
ニホンミツバチやビロードツリアブの「宿主」であるヒメハナ
バチが花粉を運ぶのですが、メジロもかなり受粉に「寄与」
しているようで、今日もヒサカキの花蜜を吸うメジロを何羽
か見かけました。
アツミカンアオイが花を付けるころなので、花の確認に向か
います。
孟子では、ほんの数株しか自生のないうまのすずくさ科の植
物です。
和歌山ではすでに数十年前に絶滅した「早春の妖精」ギフチ
ョウの食餌植物として有名な植物ですが、龍門山に産してい
た個体群はヒメカンアオイ、紀見峠に産していた個体群はイ
ズミカンアオイを食していたようです。
アツミカンアオイは孟子には極めて株数が少ない珍しい植物
ですが、孟子より南側の海南市原野や下津野では群生が見
られます。
アツミカンアオイを求めて、山道に入ろうとしたところ、あしもと
にでかいジムグリの成蛇が横たわっています。
あわててカメラのピントを合わせますが、気配に気付かれて、
すんでの所で取り逃がしてしまいます。
ドン臭いヘビといえどもれっきとした野生動物・・・
今日のような暖かい日に生態写真をモノにするのは、結構難
しいものなのです。
「チェッ!!」
残念さに「舌打ち」をしつつ、山道を奥に進みます。
はたして丸い特徴的な葉を放射状にひろげた、アツミカンアオ
イが目に入ります。
そのちょうど中央に、「カキのへた」のような褐色の花をつけて
います。
とても地味な花なのですが、結構雰囲気のある良い花です。
地上に花を付けるこの植物は、花粉をナメクジに運んでもらう
のだそうです。
地面をノタリノタリと這いずるだけの陸産貝類に受粉をゆだね
ているため、移動力が弱く、数m移動するのにも途方もない年
数がかかるようです。
里山の落葉広葉樹林の林床を象徴する植物ということで、今
後も大切にモニタリングを継続しようと思っています。
一通りの観察を済ませて、入口の駐車場に着くと、庭に森さん
が出ています。
「暖かいですね」
「ほんまやなぁ もう毛布は取らんと寝れんなぁ」
「でもまだ、寒の戻りがあるかもしれませんよ。風邪ひかんよう
に気つけんと」
「そうやなぁ」
上空から賑やかに、ツバメの「土喰うて 虫喰うて」が響いてい
ます。
満開になり、散り始めたハクモクレンの花を1枚記念撮影して、
ヒサカキのむせぶ香りに包まれた、不動谷を後にしました。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
アオサギ、キジバト、カワセミ、アカゲラ、コゲラ、アオゲラ、ツバ
メ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、ジョ
ウビタキ、シロハラ、ツグミ、トラツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマ
ガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、カシラダカ、ミヤ
マホオジロ、カワラヒワ、ウソ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブト
ガラス
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<両生爬虫類>
カスミサンショウウオ
ニホンアカガエル、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル
ニホンカナヘビ
ジムグリ
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<昆虫類>
クロタニガワカゲロウ、オナシカワゲラ、トゲヒシバッタ
ツチイナゴ、マツモムシ、アメンボ、ヒメアメンボ、ツマグロオオ
ヨコバイ、クロヤマアリ、アシブトハナアブ、ビロードツリアブ
キリウジガガンボ、スジグロシロチョウ、キチョウ、ルリタテハ
ナナホシテントウ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<花>
スズメノテッポウ、スズメノカタビラ、セキショウ、スズメノヤリ
シュンラン蕾、アツミカンアオイ、ハンノキ、クヌギ芽吹き
ハコベ、ウシハコベ、ノミノフスマ、ノミノツヅリ、オランダミミナ
グサ、ヒメウズ、タガラシ、ハクモクレン、シデコブシ、タネツケ
バナ、ナズナ、ミチタネツケバナ、キジムシロ、ヤマザクラ、ウメ
ハナモモ、スモモ、ユキヤナギ、ゲンゲ、カラスノエンドウ
ヤワゲフウロ、ヒサカキ、ヤブツバキ、タチツボスミレ
ナガバノタチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、アセビ、レンギ
ョウ、キュウリグサ、ジゴクノカマノフタ、ホトケノザ、ヒメオドリコ
ソウ、オオイヌノフグリ、トキワハゼ、ムラサキサギゴケ、ウグイ
スカグラ、コオニタビラコ、フキ、オニタビラコ、カンサイタンポポ
セイヨウタンポポ、ハルノノゲシ、ノアザミ蕾
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