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孟子里山情報
孟子不動谷だより
梅と蛙(平成20年1月31日)
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。
昨夜は酷い雨でした。
久々に「降ったなぁ」と思わせるほどの雨量でした。
また、風も強い、夜でした。
しかし、暖かい雨でした。。
1月27日、孟子に頻繁に観察に来られる入江さんからメ
ールがありました。
「北原池にニホンアカの卵塊が1つあったで!!」
観測史上最速の確認です。
2004年 2月15日
2005年 2月12日
2006年 1月31日
2007年 2月 3日
2008年 2月 8日
2009年 1月27日
とんぼ池でニホンアカガエルの卵塊を初記録した2004年
以来、場所別の卵塊数をカウントしているのですが、今年
は2006年以来1月に卵確認となったのでした。
今年は年明けに樹氷が見られたり、大きな霜柱が立ったり
と、数度「記録的」な冷え込みに見舞われたものの、総じて
暖かい冬でした。
シジュウカラは年末から、年明けと同時にヤマガラも囀りを
開始しています。
今年は全般的に春の訪れが早いようです。
昨夜の温かい雨は、ニホンアカガエルにとって、「時を知ら
せるサイン」であったことでしょう。
しかし今日の午後からもう1回「冷え込み」が来るということ
なので、「ビッグウェーヴ」にもならないかも???
そんな「予想」を胸に刻みつつ9:30、小雨そぼ降る孟子不
動谷到着です。
今日は、(特)根来山げんきの森の皆様をお迎えする日です。
例年旧暦の七草の日に七草餅つきを催しておられる根来山
の面々は、毎年その前日に孟子に七草を採取に来られます。
それをいつもありもとが「サポート」させていただくことにしてい
るのです。
今年は、当日(明日)、孟子で作業があるので根来山にはお
邪魔できないのですが「草摘み」だけはご一緒しようと入口で
到着を待っています。
森さん家の前の水田の水路に、ニホンアカガエルの卵塊を1
個、見つけました。
ありもとは、今年初めての卵塊確認です。
野帳に記録をとります。
ピョピョピョッ・・・
「お馴染み」の鳴き声に上空を見上げると、白いお腹を輝か
せて、ミサゴが上空を舞っています。
犬飼池にハンティングに来たのでしょうか?
カモメを思わせる細長い翼が、強風の空気を切り裂きます。
榎さん家西側の丘の落葉広葉樹に営まれたハシボソガラス
の巣では、仲睦まじい夫婦が営巣に余念がありません。
セグロセキレイも、カワラヒワも、春の歌を歌っています。
森さんの水田では、今日も相変わらず、ツグミが「だるまさ
んがころんだ」をしています。
この時期、渡りを前に、ツグミたちは、水田や畑地で餌を採
ることが多くなりますが、驚いて梢に止ったときは、彼等がこ
れから目指す、シベリアの方向「東」を向くことが多いので、
ツグミを漢字で表記すると「鶫」となるそうです。
昔の里人は、双眼鏡も望遠鏡もなしに、身のまわりの生物
の営みを、つぶさに観察していたのだなぁ・・・
そんなことを考えつつ、逃げないツグミを撮影していると、根
来山の面々が到着します。
岡田さん、上野さん、赤坂さん・・・・
おなじみの面々が勢ぞろいしています。
昨年は雪に見舞われた七草摘みも、今年は暖かな小雨の
中での、スタートです。
先ほどまで人懐っこいツグミが、サービスをしてくれた水田に
全員入り込み、仏の座(コオニタビラコ)と御形(ハハコグサ)
を摘みます。
この2種は、水田の中からほとんど出ることなく生育している
耕地雑草です。
水田というのは、「稲作」という作業のために毎年、リズミカル
に、ほぼ同じパターンの「撹乱」が施されます。
ですから、草地を放置したのでは数年で強い多年草に負けて
しまう、弱い一年草や多年草がニッチを占めることができると
いう「特徴」があります。
仏の座や御形は、その「撹乱」のおかげで毎年、水田の中で
世代をつなぐことができる耕地雑草なのです。
稲作文化とともに栄え継承された七草の風習に「見合った」
「春の七草」ということも言えるのです。
上空をトビが旋回します。
遠くからビンズイの鳴き声が、聞こえます。
熟した「ほんで」の渋柿に、ヒヨドリの群れが来ています。
水田のそばにある若干人に踏み固められた平坦な地面には
ナズナが花を咲かせています。
七草粥のことを別名「なずな粥」と呼称するように、ナズナは、
七草粥の「代表格」です。
七草の日に同時に行う「鳥追い神事」の「歌」には・・・
とんとん なずな 七草 なずな
唐土の鳥が 日本の国に 渡らぬ先に 七草生やす
とあるように、「ナズナ」だけが歌いこまれています。
水田のヘリに咲き、昔から日本人になじみ深い十字花科植
物であるナズナは、「七草の代表」に相応しいと言えるでしょ
う。
ウメの花が咲き出しました。
延命地蔵の手前のウメの樹は、ありもとが孟子の「標準木」
にしている樹で、この谷で一番最初に花開きます。
2004年 3月19日
2005年 2月12日
2006年 2月23日
2007年 2月10日
2008年 2月 2日
2009年 1月31日
岡田さんによると、和歌山市雑賀崎やみなべ町ではもう既に
開花しているそうですが、内陸の孟子は例年ウメの開花は遅
く、基本的な草花の開花データを取るようになった2004年以
降、今年は「最速」の開花記録となったのでした。
やはり今年は、春の訪れが、少し早いのかもしれません。
その後、クリ畑ではこべら(ハコベ)、そば畑で芹(セリ)を採取
して、5種類の「春の七草」をGETしたところで、根来山の面々
は帰途につかれました。
根来の仲間たちを見送ったあとで、とんぼ池のニホンアカガエ
ルの卵塊を数えます。
北原池 5個
織田池 10個
きみひろ池 24個
とんぼ池で39個、森さん家の前の水路の1個を入れて40個
の卵塊を確認しました。
やはり今夜からの「冷え込み」を「見越し」たのでしょう。
「ビッグウェーヴ」は来なかったようです。
暗い鼠色の雲が上空を覆い、鬱陶しい天気が続きます。
実恵子さん&雅子さんに手伝って貰いながら、里山資料館の
リニューアル作業を行います。
まず老朽化した写真を全部剥がし、壁を綺麗にした後で、昨
年来ありもとが少しずつ作成した写真や葉脈標本等の展示物
を展示するのですが、今日は二人にお手伝いをしてもらって、
古くなって色褪せた写真をはがしていきます。
故・東條先生の生前のお元気な姿が写った「くも相撲」の写真
をめくると、その裏側に数十頭のセグロアシナガバチが越冬し
ています。
「ギャ~ッ」
女性2人の悲鳴が響きます。
セグロアシナガバチはかなり凶暴な大型のアシナガバチ類で、
活動の活発な春~秋には結構危険な昆虫なのですが、越冬期
の今頃は、ほとんど動くことができないので、さされることはまず
ありません。
ありもとにとっては、非常に珍しいものなので、しっかり写真を撮
影します。
予想外の「サプライズ」で色めき立ちつつも、やはり2人にお手
伝いをいただくと作業がはかどります。
一人でやっていると「辛気臭く」なる作業も、二人が手伝ってくれ
ると、「楽しく」行うことができました。
「外耳炎」の治療のため耳鼻科に行っていた北原理事長が来た
タイミングで作業を終え、昼食を食べます。
ログハウスには「薪ストーブ」が入れられ、とても暖かい中、カッ
プうどんをお腹に収めます。
とんぼ池に、相変わらず、カワセミが来ています。
ニホンアカガエルのオタマジャクシが孵化すると、しばらくはとん
ぼ池に「入り浸り」の日々を送るのです。
丸嶋さんが朝から、ソバ粉を挽いています。
ソバ粉の注文があったそうで、忙しそうです。
午後からは2月11日、ビッグホエールで開催される「1万人フェ
スタ」に出店用に「ソバの種子」を小袋に詰める作業を手伝いま
す。
プランタに植えてソバの花を愛でてもらうため、「花の種」的にソ
バの種子を販売するそうです。
そういう「視点」での販売は、孟子では初めてのことです。
外が少しずつ明るくなってきました。
ようやく天候が、回復を始めたようです。
ヒョー ヒョー ヒョー ・・・・
アオゲラの囀りが不動谷に響きます。
キツツキの仲間は囀りをあ持たず、枯れ木を嘴で叩いてトゥレモロ
を奏でる「ドラミング」を「囀り」の代わりにする種が多いのですが、
アオゲラはドラミングも行うものの、この「ヒョー ヒョー」という声を
「囀り(縄張り宣言)」に、よく使います。
西南日本の照葉樹林が好きな彼等は、落葉樹林が好きなアカゲ
ラなどよりも、鬱蒼と茂った葉に隠されてお互いの姿が認識し辛
いので、この「囀り」を、持っているのではないかと思っています。
ソバの種子詰めを終えて、ありもとは野鳥のデータを取るために
フィールドに出ます。
今日は水路道ではなく、森さんの御墓への道を歩きます。
最近この道筋に野鳥が多いのです。
田んぼのど真ん中に、トラツグミが突っ立っています。
トラツグミは孟子では繁殖もしていますが、秋から冬にかけて、か
なりの数の越冬個体が飛来します。
この時期「ビビリ」の彼等に似合わず、こんな見通しの良い田んぼ
のまん中で「突っ立っている」個体は、先週から一気に「人懐っこく」
なったツグミ同様、渡りの途を急ぐ個体なのです。
昔、山の渡り鳥が子どもたちの「おやつ」であった時代・・・・
このトラツグミもとても美味しい「御馳走」として子どもたちのかける
わなにかかったものですが、ちょうど渡りに備えて皮下脂肪を蓄え
るこの時期がもっとも「食べごろ」であったようです。
この一気になくなる警戒心もまた、里の子どもたちにとっては、彼
等を「捕らえやすい」という「要因」にもなったことでしょう。
ククククク・・・・
竹林の中から、聞きなれない声がしてきます。
これ、アオバトの声です。
5年前、この声を最初に聞いたとき、何の声かわからず、高野山の
友人にアオバトの声だと教えてもらったものでした。
アオバトと言えば「オーアーオーアオー」という珍妙な節回しの声が
有名ですが、その後注意していると、毎あさ年この時期に、「ククク・・・」
という声で、良く鳴いています。
「オーアーオーアオー」という声と、「クククク・・・」という声・・・
アオバトはこの2パターンの声を、どのように「使い分けて」いるので
しょうか?
これが今後、探究すべき「課題」でもあります。
薄日が差すようになって、オオイヌノフグリの青紫の十字花が、一斉に
開き始めました。
ふくらみかけたウメの梢に並んで止るアオジのお腹が、きれいな春の黄
色に染まっています。
冬の間は地味な彼等も、「夏羽」に「衣替え」を始めるこの頃には、とても
美しい小鳥に変身するのです。
ウメが咲き、ニホンアカガエルが産卵を始め・・・・
孟子の春は、どんどん深まっているのでした。
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<鳥類>
アオサギ、ミサゴ、トビ、キジバト、アオバト、カワセミ、コゲラ、アオゲラ
キセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、ジョ
ウビタキ、シロハラ、ツグミ、トラツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ
シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、カシラダカ、カワラヒワ、イカル
スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
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<両性爬虫類>
ニホンアカガエル 卵塊
森さん水路 1
北原池 5
織田池 10
きみひろ池 24
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<花>
ハコベ、ウシハコベ、ノミノフスマ、オランダミミナグサ、キツネノボタン
タネツケバナ、ナズナ、ウメ、ヤブツバキ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ
トキワハゼ、オオバコ、フキ、オニタビラコ、カンサイタンポポ
セイヨウタンポポ、ハルノノゲシ
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