(特)自然回復を試みる会 ビオトープ孟子/孟子里山情報

ビオトープ孟子 里山を守り後世に伝えるために
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孟子里山情報

孟子不動谷だより

七草準備と七草当日(平成20年1月10日&11日)

ありもと@孟子です。。    みなさんこんばんは。。

十日戎の本日、この冬一番の寒波が訪れました。
朝から時雨模様の雨だったのが、どんどん霙>霰と変
化していきます。
寒い寒い孟子不動谷に、9時到着です。

明日は恒例の「七草粥・小豆粥」の日。
朝から丸嶋さんと待ち合わせて準備作業を始めます。
真っ黒な時雨雲が、とめどなく不動谷の上空に現れ、
その時雨雲が上空を通過するとき、例外なく激しい霙や
霰を降らします。


ありもとは山案山子の中のストーブを全開につけ、その
前に霙でビショ濡れのジャンパーをつるし、カッパを着て
山に入ります。
丸嶋さんも「粥占い」用の篠竹を伐りに「お目当て」の場
所を目指して消えていきます。

孟子では正月「七草」の七草粥と、小正月の小豆粥を一
緒に行います。
ですから「年神迎え」のために簡単な神棚を作るので、
ありもとはそのための常緑樹を伐りに山に入るのです。

ヒサカキ、サカキ、テンダイウヤク、アラカシ・・・
林の中に低木とか亜高木とかという形で入りこんでいる
常緑広葉樹の枝を手折っていきます。
常緑広葉樹は「常盤の緑」ということで、神の宿る木とい
うことなのでしょう。

パチン ポキン・・・
雑木林の中で、常緑樹の枝を手折っていると、ひどい霙
模様の空模様にもかかわらず、周辺から小鳥たちが見に
来ます。
シロハラ、ルリビタキ、ミソサザイ・・・
「何や何や?このオッサンは??」
そんか感じで不思議そうに、次々と目の前に現れます。

一通りの枝を集め終え、その枝を肩いっぱいに背負って、
山案山子に戻ります。

丸嶋さんはまだ帰っていません。
ホワイティ&アイちゃんに、いつの間にか山鷲君が来て
います。
まず二人で、炭がまのソバに積まれた焚き火用の木を
集め、火をつけます。
上空からは次々に霰が落ち、時折小雪が交り始めてい
ます。
手が完全にかじかんで、感覚が無くなっています。
そんな状態でせっせせっせと火を起こし、何とか暖がと
れる程度の「焚き火」をこさえることができました。

ようやくひとここちついて、二人で焚き火に当たっている
と、丸嶋さんが帰ってきます。

「あぁ!寒い!!」
丸嶋さんはそういってしばらく焚き火で全身をあぶったあ
と、「神殿作りを始めましょうか」といってたちあがります。

山鷲君とありもとも手伝います。
まず篠竹を伐って、60cmほどの棒を6本つくります。
それを2本ずつ組にして、その間にありもとが山から手折
って来た常緑樹の枝を挟み、シュロ紐でしっかり固定しま
す。
そういうのを3つ作り、「コ」の字に組み、神棚の外装が出
来上がりです。
そしてその両端に、「十二月」と書いた、板を2枚立てかけ
ます。
「ニュウギ」と呼ばれるもので、ここに年神様が降りてくる
と言われています。
「十二月」というのはその年にある月の数・・・
今年は普通の年なので「十二月」・・・
昨年は「閏年」でったので「2月29日」を1日で1月と数え
て「十三月」と書きました。

神棚がほぼ出来上がったところで、丸嶋さんを山案山子
前に残して、ありもとと山鷲君は、明日粥に炊き込む七草
の採取に行きます。
山鷲君も七草を覚えたいということなので、簡単にレクチ
ュアしながら採取を行います。

朝と比べると若干安定したとはいえ、まだ時折黒鼠色の時
雨雲が湧いてきて、霰混じりの小雪が、時折降ってきます。

グァラララ グァラララ・・・
ハシブトガラスの警戒声に上空を見上げると、2羽のハシブ
トガラスに追われ、ノスリが空中を滑っていきました。

炊き込み用の七草と、寄せ植え用の七草を集め終え、山案
山子に戻ります。

明日用の「椀」を家で洗うために、実恵子さんも来ています。
午後から用事があるという山鷲君を見送り、ありもとは厨房
に入り、七草を洗います。
洗い終わった後の七草を実恵子さんに渡し、時計に目を落
とすと13時を回っています。

ちょっと遅い昼食を食べます。
カップのそばに熱湯を注ぎこみ、小雪舞う外を眺めます。

チチチーチチ
最近とんぼ池に「入り浸り」のカワセミが今日も元気に餌を探
しています。

出来上がったソバを胃袋に流し込みます。
暖かいものが食道を通り、どんどんお腹の中に溜まっていき
ます。
ようやく「ひと心地」です。

食事のあと、丸嶋さんが篠竹で作ってくれた「札」に七草の名
前を書きこみ、寄せ植えの鉢にたてたあと、500mmレンズ
つきのカメラをかたげて、雑木林を一回りです。

マダケの藪の中に1本生えるコナラの横枝を、♂のアカゲラ
がコンコン叩いています。
後頭部の赤と、「赤フンドシ」が、小雪で白く染まる景色に、鮮
やかに映えています。

フッ ヒィフー
口笛のような声が近付き、10羽のウソの群れが目の前に、
ハラハラッと止りました。
残念ながら若鳥ばかりの群れで、赤いほっぺの♂はいませ
んが、ありもとのすぐ近くの草むらに降りて、イノコヅチの種
子を食べ始めました。

記念撮影です。

ウソの属するあとり科の小鳥は、いつ見ても「お前ら、そん
なモンでお腹ふくれるか?」と聞きたくなるような小さな種子
を好んで食べます。
羽毛を膨らませ、プッテリと太ったように見える彼らには、本
当に「心もとなく」見える小さなイノコヅチの種子を、本当にお
いしそうに食べています。

フィルムが尽きて、時計に目を落とすと15時を回っています。
理事会が行われる時刻なので、急いでログハウスに向かい
ます。

約2時間、議事を済ませて、ログハウスから出てビックリ!!
外は一面の銀世界・・・
道にも数cmの積雪があります。
「バイクやったら滑るで。明日迎えに行っちゃるさかい、乗って
帰れよ」
北原理事長の御言葉に甘えて、そのままバイクを孟子に放置
し、家まで送ってもらいました。

・・・明けて11日七草粥当日。。
ありもとの住む紀ノ川市貴志川町は、畑地にチラホラ雪は残
っていますが、道路の雪は完璧にとけ、上天気です。

8時、迎えに来てくれた北原さんの軽トラの助手席に乗り込み
ます。
「この辺は解けてるなぁ、高津は道が凍ってバリバリやで・・・」
北原さんの言葉に「孟子はどうなってるんやろう??」
そう半分楽しみ&半分不安の状態で8:30、孟子到着です。

孟子不動谷は、一面の銀世界です。
葉を落としたクヌギ&コナラの枝には「エビのしっぽ」のような
樹氷がいっぱいです。
孟子不動谷でこの活動を始めて11年目・・・・
ありもとの知る限り、孟子でこんなキレイな樹氷が見れたのは
今回が初めてです。

「こんな光景は、次いつ見れるかわからん・・・」
夢中で撮影し、あっという間に27枚撮りフィルム1本撮影して
しまいました。

この雪景色に鳥が出てくれたら最高なのに、あまりに凍りつき
すぎて、鳥の姿がありません。
これだけ凍ると、餌がとれないのです。

集合場所の入口駐車場に向かう間、結局雪のつもった「なる」
の上にとまる、ハシボソガラスに出会っただけでした。

駐車場には三々五々、参加者が集合してきます。
「すご~い!!」
「きれ~い!!」
めいめいに和歌山では珍しい、銀世界に歓声をあげます。

11名の参加者とともに、七草摘みを開始します。
霜でバリバリの水田で、移植ゴテで霜&雪をかき分け、ロゼット
状態のコオニタビラコ(仏の座)を採取します。

その昔、地球がもっと冷たかったころには、こんな状態の七草
摘みもあったでしょうが、孟子ではこんな七草摘みは初めてで
す。

御形、なずな、はこべら・・・
次々と七草を採取しつつ、参道を奥に向かいます。
このころから雪&霜が「ゆるみ」はじめ、小鳥たちがエサ取りを
始めます。
モズは雪&霜のない、水路に沿って餌さがし・・・
セグロセキレイ&キセキレイは、雪のとけ間の土の中から小虫
をついばんで呑み込んでいます。

上空に1羽のノスリが、まんまるな円をえがきます。

七草を集め終え、山案山子に到着です。
実恵子さん、雅子さん、北原さん、住野さん、丸嶋さん・・・
みなそれぞれに粥炊きの準備に大わらわです。

那賀寺の森から、トラツグミが飛び出して、ありもとの目の前を
通過し、小川さん家の裏山に飛び込みます。

ありもとは実恵子さんたちの粥炊きを手伝います。

北原さんたちが誂えたかまどの上に、七草粥用のなべと、小豆
粥用のなべをおいて、グツグツグツグツと粥を炊きます。
いつも通り雅子さんが、菜刀をトントン言わせながら七草を刻み
白粥の中に入れ、ほぼ出来上がりです。

小豆粥を神棚に備え、その代わりに「粥占い」用の篠竹をぐつぐ
つ煮立った粥に入れ、丸嶋さんが「年神迎え」の神事を行います。

参加者全員、神妙な面持ちに変わります。

年神がニュウギに宿ったあと、「おまちかね」の粥試食です。
年に1度の七草粥・小豆粥に、参加者一同、下鼓です。

たまにはこんな「シンプルな」粥も、良いものです。

食べ終わったあと、子どもたちの「鳥追い神事」が始まります。
山鷲君が先頭、丸嶋さんがしんがり・・・
その間に子どもたちがめいめいにお鍋やおたまを持ち、カン
カントントンと打ち鳴らしながら、「トントンなずな 七草なずな」
と口ぐちに唱えながら、とんぼ池のまわりを練り歩きます。

ありもとにとっては「鳥追い」というのはあまりうれしくないのです
が、ここで言う「鳥(唐土の鳥)」というのは、大陸から飛んでくる
「害鳥」になぞらえた、「疫病」のことなのです。

セリ、ナズナ、ハハコグサ、ハコベ、コオニタビラコ・・・
水田まわりの生えるこれらの「耕地雑草」はみな「薬草」でもあり、
それをたきこんだ「七草粥」や「薬膳粥」でもあるのです。
「薬膳粥」を食べ、お節料理で荒れた胃袋を整え、その年の無病
息災を願う・・・
それが「七草」の本当の「目的」なのです。

そして今、子どもたちが練り歩く「鳥追い」で、「疫病」を追い払って
「完璧」というわけです。

鳥追いが終わったら、「粥占い」です。
新年最初の「望月の日」小正月(1月15日)に行う、「粥占い」は、
伊太祁曽神社や、橋本市隅田八幡宮に、「無形文化財」として残
る神事です。

孟子では
「米」「そば」「とんぼ」「天気」と刻みこんだ篠竹の筒を粥に炊き込
み、それをあげて、筒を割り、中の米を数えます。

米    7粒
そば  2粒
とんぼ 0粒
天気 23粒・・・

ありもとには「悲しい」結果です。

「今年はトンボが不作なんか・・・」
ありもと一人、肩を落とします。

以上で本日の「七草粥・小豆粥」の「出し物」は終了・・・・・
あとはログハウスで談笑する者、「おいしかった!」とお礼の言葉
とともに帰途につく者・・・

ありもとは、水路道を下って、犬飼池に向かいつつ、鳥の観察をしま
す。

エナガの群れのまん中に入ってしまいました。
ニニニ・・・  
ジュリジュリ・・・・
本当に賑やかです。

コナラの樹皮の下の小虫を探すもの、ハゼノキの果実の表皮を舐
めるもの・・・
綿屑のような愛らしい小鳥たちが、めいめいにチョコチョコと動き回
っています。

チュリリリリリリ!!
警戒の声とともに、一斉にモチツツジの藪の中に飛び込みます。

周りを見渡すと、コナラの枝先に、♂のモズが止まっています。
昆虫に窮し、食に窮したモズは、小鳥を追うのです。

雑木林の小鳥たちとのひとときを過ごし、山案山子に戻ります。
ログハウスに入ると、みんな薪ストーブを囲んで談笑中です。

外はまた、粉雪が舞っています。

2日間、本当に寒かったです。
道端のきたないものをすべて覆い隠すように降る、昨夜の大雪・・・
そして今朝早くの、一面の樹氷・・・・

本当に「七草史上初」の、銀世界の2日間でした。
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<鳥類>
アオサギ、ノスリ、キジバト、アオバト、アオシギ、カワセミ、アカゲラ
コゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ
ミソサザイ、ルリビタキ、シロハラ、ツグミ、トラツグミ、ウグイス
エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ
カシラダカ、カワラヒワ、ウソ、イカル、シメ、スズメ
ハシボソガラス、ハシブトガラス
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投稿者:ビオトープ孟子|投稿日時:2009年01月11日 20:06||

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