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孟子里山情報
孟子不動谷だより
液果と小鳥(平成19年11月26日)
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。
昨日の喧騒とは打って変わって、とても静かな、静かな・・
晩秋の孟子不動谷でした。
山案山子テラスでは丸嶋さんと当番の日浦さんが、ソバの
実干しをしています。
脱穀を終え、山案山子東の部屋に保存しているソバの実
を、テラスにビニルシートを敷き詰め、そこで干すのです。
今夜から天気が崩れ、明日から暫く曇天続きという天気
予報なので、今日を逃すと当分「ソバの実干し」ができな
ので、二人大慌てで干しだしています。
炭窯から山案山子テラスにかけてテリトリを張る、美しい
♂のジョウビタキは、なかなかその警戒心を解いてくれま
せん。
今日も何度か「アプローチ」を試みますが、なかなか良い
寄りができず、最後に漸く1枚、堆肥場の杭に止まった後
姿を、まあまあの距離で撮影させてくれただけでした。
午後から2人来客があるので、午前中から孟子に詰め、
晩秋の動植物のデータ取りを行います。
昆虫、植物等も記録しますが、今日は丁度熟れ出してい
る里山の木の実(液果中心)と小鳥の関係を重点的に調
べてみようと思います。
それにしても昼間の「暑さ」は異常です。
ベニシジミ、モンシロチョウ、ウラナミシジミ、チャバネセセ
リ・・・
成虫越冬でないチョウがまだ4種も飛び回っています。
道すがら、ヤマカガシの幼蛇に2頭も出会いました。
孟子ではあまり「時期ズレ」を起さないモチツツジが、今日
もよく咲いています。
竹薮の中から、ニホンアマガエルの声が聞こえます・・・・
そして、極めつけは11:50頃
水路道の「例の場所」に、100頭超のオオスズメバチの働
き蜂がワンワンと飛び交っています。
「オマエら、いったい、いつになったら、巣を解散するんや?」
呆れるばかりです。
朝晩は自宅ではストーブが要るほどに気温が下がるので、
多分巣穴の中で動けずにいるのでしょうが、今日のような日
の、暖かい昼間は体が動くので、飛び出して餌取りに出かけ
るのでしょう。
もう巣の中には幼虫はいないと思うのに・・・・
いつまで営巣を続けるのでしょうか???
・・・という訳で、水路道は「一部通行止め」です。
それでも迂回路を有効に活用しながら、木の実と野鳥の関
係を調べようと思います。
犬飼池の対岸の丘に、真っ赤に色付いたハゼノキが2本、
立っています。
ハゼノキは里山に数ある落葉広葉樹の中でも、最も早く葉
を赤くする樹のひとつです。
ものの本によると、ハゼノキの紅葉は、実が熟したことを、
鳥たちに知らせるための紅葉なのだと書かれています。
果たして件の2本のハゼノキには、ヒヨドリとイカルが、鈴な
りになって、実を食んでいました。
ハゼノキにとっては「果肉」を食べるヒヨドリは「うってつけの
種子散布者」なのでしょうが、「パリパリ ポリポリ」と種子を
割って食べてしまうイカルは「招かざる客」なのでしょう。
リョウブの実も、そろそろ熟れて来たようです。
沢山の実をつけた、犬飼池南側のリョウブの樹の前に着く
と、丁度アオバトがリョウブの実を食べているところでした。
当然ながら目が合った瞬間に飛ばれ、ダメモトで暫く、樹の
下で観察を続けることにします。
先ほど飛び去った、警戒心の強いアオバトは来ませんが、
ルリビタキ、エナガ、メジロが次々に飛来して、果実を呑み
込んでは林内に消えて行きました。
入口の榎さんが植えた「次郎柿」は、今や食べごろの熟れ
ごろです。
「カラスにやるんに取らんと置いとくんや!」
そう榎さんが仰っているように、そのままおいしそうな柿が
いっぱい、ぶら下がっています。
その「熟れごろ食べごろ」の柿に、スズメ、ハシボソガラス
ハシブトガラスが来ています。
3種の力関係は スズメ<ハシボソガラス<ハシブトガラス
の順です。
スズメが群れでおいしそうに柿の実を食べているところに、
ガァー ガァーと鳴いてハシボソガラスが飛来します。
スズメの群れを追い散らすと、おいしそうに柿を食べます。
暫くハシボソガラスが柿の実を食べているところに、今度
は、カァー カァーと鳴いて、ハシブトガラスが飛来します。
ハシブトガラスは、ハシボソガラスを追い散らして、柿の実
を独占してしまいます。
しかしよくしたもので、暫くハシブトガラスが柿を食べている
と、道路を自転車や自動車が通りかかり、ハシブトガラスは
追い散らされてしまいます。
その「間隙」を縫って、スズメの群れが飛来し、また「繰り返
し」が始まるのです。
カキの樹にとっては、スズメは「招かざる客」です。
なぜなら、スズメは小さな嘴で果肉のみを食し、種子はその
まま置いていってしまいます。
種子散布をしてほしいがために美味しい果肉で種子を「コー
ティング」している柿にとって、スズメのような小鳥はあまり
ありがたくない客なのです。
それならまだ、種子ごと呑み込んでしまう、カラスの方が「都
合の良い客」なのでしょう。
カキの樹にとって、もっとも「嬉しい客」は、タヌキ、テン、ム
ササビ等の哺乳類なのです。
彼等はカキの実をガリガリと齧って食べてくれるので、確実
に種子を胃袋の中に入れてくれます。
しかし1つ都合の悪いことがあります。
哺乳類には丈夫な歯があり、その葉で果肉もろとも、種子
を噛み砕いてしまう可能性を秘めている点です。
しかしカキもちゃんと「戦術」を練っています。
カキの種子の周りには、ズルズルというかヌルヌルとした物
質がコーティングされています。
あの物質により、哺乳類の歯を「すり抜け」て種子は無傷の
まま胃袋に入るわけです。
そういえばテンやタヌキの糞塊の中のカキの実が、噛み砕
かれているのを見ることは希です。
本当に自然界は、うまくできています。
12時
昼食を山の中で終え、入口の駐車場に行きます。
今日は1時間ほど、貴瀬さんと打ち合わせをすることになっ
ていました。
地場産市用のプレハブの中で、今年執筆することになってい
る「北野上誌」の原稿の細かな部分の刷りあわせ作業が目
的でした。
貴瀬さんは鶴者峠より西側の山東周辺の寺社・神社等の文
化と、山東&北野上の稲作文化の記述をしていただくことに
なっており、ありもとは孟子荒糸を中心とした北野上地区の
動植物の生息情況についての記載をすることになっています。
二人共12月に入ったら、本格的に執筆を行うことになるの
ですが、それに向けて、写真挿入等の方法の統一と、貴瀬
さんがここ数年で孟子不動谷で採取した陸産貝類のリストを
いただけるように依頼するのが細かな目的でもありました。
13時
一通りの打ち合わせを終え、貴瀬さんは荒糸川の水利の調
査と北野上公民館の資料閲覧、ありもとはもう一人の「客人」
を待ちつつ、犬飼池周辺で野鳥と木の実の関係のデータ取得
をすべく、駐車場で分かれます。
今回の自然誌の野鳥の記載の1つの柱として、鳥の木の実の
関係を記述することにしているありもとは、例年以上に今年は
年初から野鳥と木の実の関係の観察データを蓄積しているの
ですが、その「総まとめ」の時期にさしかかっているのです。
犬飼池の池畔に戻ると、目の前の樹上に、♀のジョウビタキが
止まっていました。
嘴の基部に黄色い部分が見えるので、かなり若い個体のよう
です。
暫く至近距離で撮影しながら観察していると、ハゼノキと思わ
れる黄色い小判型の種子を「ペレット」として吐き出しました。
ツグミ科やヒタキ科の鳥たちは、このように、糞としてだけでな
く、ペレットとしても吐き出します。
そういえば、種子が裸出しているアカメガシワの実を好食する
エゾビタキのペレットを拾ったことがあるのですが、種子がその
まま吐き出されていました。
もしかしたらアカメガシワのような、種子が裸出したタイプの実
をつける樹にとっては、胃袋を通さずにペレットとして吐き出し
てくれる、サメビタキ属の小鳥のほうが「都合の良い客」なのか
もしれません。
そんなことを考えながら♀のジョウビタキと遊んでいると、仁藤
さんが到着しました。
昨日の地場産市で、折角買ったキクの花の花束を、そのまま
忘れて帰ってしまっていたのを、今日仕事帰りに取りに来たの
でした。
感心なことに、首から双眼鏡を下げているので、しばらく一緒
に犬飼池でバードウオッチングすることにします。
対岸のハゼノキの実に、たくさんのヒヨドリが来ています。
真っ赤に紅葉したハゼノキに取り付いては、嘴で実を剥ぎ取
り、一気に飲み込み、そのままアラカシの樹内に消えていき
ます。
でもまた暫くすると、ヒィー ヒィヒィーと鳴いて飛び出し、ハゼノ
キに取り付いて、果実を食べています。
二人で話しながらそんな情景を観察していると、
ヒッ グググッ
目の前に真っ青な♂にルリビタキが姿を現しました。
ここ数年、決まってこの地点に、渡来している「顔見知り」の個
体です。
すっかり真っ青な成鳥になって、今年初めての対面です。
仁藤さんも、初めて真っ青な♂にであって、満足そうです。
しばらく目の前で遊んでくれたルリビタキが姿を消すと、イヌザ
クラの樹上に、コゲラとメジロの群れが現れました。
「背中に白い模様がある。あれ何?」
「コゲラよ」
「あぁ!これがコゲラ!初めてちゃんと見れた!」
嬉しそうに双眼鏡を眺めています。
イヌザクラの樹間の昆虫をコツコツとつついて食べているコゲ
ラよりも、ありもとにとっては、この時期専らの果実食である、
メジロの方が気になります。
楽しそうにコゲラを眺めている仁藤さんを尻目に、ありもとは
メジロの群れを追いかけます。
コナラの樹液を吸い、その後リョウブに移り、果実でなく樹液
をすすります。
その後
チィーと鳴いて藪の中に飛び込みます。
飛び込んだ先を双眼鏡で観察すると、ヤブムラサキの果実
を一心に食べていました。
ヤブムラサキやムラサキシキブの果肉は人間が食べても結
構甘味があって美味しいものです。
元来「甘党」のメジロにとっては、おそらく「大好物」なのでしょ
う。
孟子で久々に仁藤さんと出会い、短い間でしたが楽しいひと
時でした。
仁藤さんを見送り、時計に目を落とすと15時・・・・
ちょっと早いですが、カメラのフィルムも尽きたので、孟子不
動谷を後にしました。
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<哺乳類>
イノシシ 掘り跡
テン 糞塊
カヤネズミ 古巣
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<鳥類>
カワウ、アオサギ、ノスリ、キジバト、アオバト、カワセミ、コゲ
ラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ
ルリビタキ、シロハラ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、エナガ
ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、アオジ、カシラダカ、ウソ
ベニマシコ、イカル、シメ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブト
ガラス
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<両生・爬虫類>
ニホンアマガエル 鳴き声
ヤマカガシ 幼蛇 2
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<昆虫類>
オオアオイトトンボ、マユタテアカネ、ホタルトビケラ、クサヒバ
リ、カネタタキ、シバスズ、マダラスズ、トゲヒシバッタ、コバネ
イナゴ、オオトビサシガメ、ツマグロオオヨコバイ、リンゴワタ
ムシ、コガタスズメバチ、オオスズメバチ、キアシナガバチ
オオハナアブ、ベッコウバエ、モンシロチョウ、キチョウ、ヤマ
トシジミ、ムラサキシジミ、ウラナミシジミ、ベニシジミ、チャバ
ネセセリ、テングチョウ、キタテハ、ルリタテハ、ヒメアカタテ
ハ、クロコノマチョウ、ナミテントウ
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<花>
イヌタデ、ミドリハコベ、ウシハコベ、キツネノボタン、タネツ
ケバナ、ワレモコウ、カタバミ、ヒメノダケ、モチツツジ、ヤマ
ハッカ、タツナミソウ、オオバコ、ツリガネニンジン、セイヨウ
タンポポ、ノコンギク、ヨメナ、リュウノウギク、セイタカアワダ
チソウ、アキノノゲシ、ヨシノアザミ、アメリカセンダングサ
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